特集2
立川 義明 (彫刻)
〜やわらかいポーズの人体表現から生み出される
                   さまざまな空間と形(フォルム)〜
立川義明(1918年〜、諏訪市出身)の作品は、人体彫刻、それもやわらかいポーズをとっている作品が多い。伏す姿勢、膝や腰、ひじを折り曲げる姿勢、髪をつかむ姿勢をとったとき、身体のさまざまなところに「くぼみ」や「すき間」ができる。動作の瞬間に意外なところに生まれる空間のおもしろさが、立川作品の重要なテーマとなっているのである。

例えば、作品「臥(ふ)す」では、両膝をついて前に臥し頭を両腕で抱える姿勢が表現されることによって、観る者は身体の間に生まれる「すき間(空間)」を認識することができる。

また、人体表現を通して作品のなかで異なる要素が対比されていることも立川作品の特徴である。前述の作品「臥す」を例に挙げると、臥すという姿勢をとったとき、背中側は伸び、お腹側はたるむ。背中側には光が当たり、お腹側は陰になる。そうした緊張と弛緩、陰と陽、内と外など異なる要素が同時に表現されており、形と空間の多様性を観る者に実感させる作品となっている。
[略歴]
1918年、諏訪市に生まれる。
1941年、東京美術学校(現東京芸術大学)卒業。文展入選。藤井浩佑に師事。
1951・52年、日展特選。
1960年、日展委嘱出品。
1975以降、日展審査員数多く務める。
1988、日展評議員。現在、日展参与。駒ヶ根高原美術館、諏訪岩谷画廊、丸光等で個展を開催。著書に『宮大工―諏訪の和四郎ノート』がある。
 
ページを閉じる