美サイクル茅野では、早期の環境教育を進めていこうと、平成12年から2年近い歳月をかけ、茅野市独自の環境絵本の作成に取り組んできました。
環境絵本の作成に参加したのは、保育園の先生8名。美サイクル茅野・絵本編集部会として、中村恵美子部会長が中心となり、平成12年の夏から作成を進めました。絵本作りに関して、全くの素人であったメンバーがまず始めたのは、絵本の読み合わせ。次に「小さな絵本美術館」の武井利喜館長から、絵本の作成手順を教わって、さっそくお話作りを開始。
いくつも作成したお話の中から苦心の末できあがった第1作「だいじに だいじに」を持って武井館長のもとへ・・・。
しかし、「形だけ」「子どもたちに、本当に伝えたいことが伝わるのか?」という厳しい批評を受け、絵本作りの奥の深さを痛感。
そんなショックから気持ちを新たに、一から出直すことになったのは平成13年の2月のこと。「なかよし文庫 こども図書館 」など幅広く活動されている東京都国分寺の山崎翠先生のお宅を訪れ、環境絵本作成のアドバイスをいただく。
山崎先生のお話も含めて、これから作るべき絵本は、「茅野市の自然はこんなに素敵なんだよ」と子どもたちを自然の中へ誘い込むきっかけとなるものに、と気持ちを新たに再び絵本作りを開始。
作成を初めて2年目に入った平成13年6月には、茅野市の自然について両角源美教育長から教えて頂きました。その後は、「茅野市史」や博物館でも茅野市の自然について学習。また、秋から冬にかけては実際に、絵本の舞台とするべき場所を探しに、おしどり隠しの滝や王滝なども視察し、茅野市の素晴らしい自然環境を実感。推敲(すいこう)を積み重ね上げて作られた「やつがたけのちっち」は、茅野市の象徴である八ヶ岳を舞台に、ひめねずみのちっちが笹舟で川下りする大冒険のお話。
当初は、プロにおまかせという話もでていた絵についても、素人ながらもメンバー全員で研究をしながら分担して描き上げました。
作成にあたっては、武井館長から指導を受けながら、原案作り、鉛筆書き、模造紙に書いた下絵から原稿となるケント紙への写し、ペン入れ、水張りテープでの紙の固定、絵の具の各工程を進めました。こうして出来上がった作品は、何度も書き直しをして書き上げた力作です。
「やつがたけのちっち」には、主人公のひめねずみ、ちっち以外にも、八ヶ岳に実在する動物たちが次々と登場し、背景にも八ヶ岳の樹木や草花が描かれています。
また、絵本の見返し部分にも、以外に知られていない八ヶ岳全ての山の名前や、生息する動植物、市内を流れる河川の名称についても紹介しています。
この絵本が、子どもたちにとって一生の思い出に残る「自分だけの絵本」として活用できるよう、写真をはる欄や先生のコメント欄なども加えるなど、様々な工夫がなされています。
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